プチトマトとダンスする
最近、以前からお世話になっているトマト農家さんへお願いして弟子入りしています。
私の担当はミニトマトの誘引作業です。
ずらっと並んだビニールハウスが10と少し。一つのハウスに4列。
ひとつのハウスは何メートルあるんだろ?…今度聞いときます(てへぺろ
雨が当たらないように、風で傷まないように、大切に大切に育てられているミニトマトたち。
もう下のほうから順番に実をつけ始め、どんどんどんどん真っ赤に熟していきます。
寒い夜は暖房をつけてもらい、日中は山からの冷たい水をたっぷりと。
ぎらぎらの太陽の日差しをうけてぐんぐん伸びます。
気が抜けません。びっくりするほどすぐにぼうぼうです。
そうです、トマトは夏野菜。
この人たちの大好きな太陽の日差しを受けてハウスの中は熱帯です。
今日はね、外気温31度で、ハウス内は48度でした(大汗…
この温度では5分おきに外に出ないと茹だってしまいます。
水分だって半端なく必要です。そして…ダルくなる…(哀
体力も気力も奪われ作業が効率よく進まないため、先週から早朝の作業にシフトさせてもらいました。
朝、6時に作業開始。
4時起きです。
5時には出発。。。
これ、すごく特別な時間です。
この時間の清々しさったら半端ないです。
空はうすーい水色で、遠くの山々はまだ霧にゆっくり包まれていて。
空気はしーんとしていて、ピーンと張っていて、透明度が高くて。
深呼吸するたびに体の中のくすんだところが洗われるようで。
そうしているうちに、どこまでが自分でどこからが私を取り巻く世界なのかがあいまいになってくるんです。
そして。
この美しい世界と一体化している自分に酔いしれながらの山越えのドライブは、まるでどこか別の空間を滑っているようなんですから。
ひとりの世界を楽しみながらハウスのある町に近づくと、たくさんの軽トラがあぜ道のあちこちに停まっているのに気づきます。
田んぼのあちこちで稲穂のお世話をしている農家さんが、ほんとに、たくさんいらっしゃいます。
雑草抜いたり、倒れた稲穂を助けていたり、あぜ道の草刈りをしたり…
秋に黄金色の稲穂と出会うために、農家さんがしているご苦労は果てしないのです。
知識として知ってはいましたが、実際に間近でそのひとつひとつを見るとお米を作るということへの認識が変わります。
(これは、また別のお話。のちほど、じっくり書きたいと思っています。)
そして、ハウスにつくと車を降りて、磐梯山に朝のご挨拶を致します。
もちろん太陽にも「お手柔らかに!」とご挨拶を致します。
それから、まだ涼しく感じるハウスの中で本日の作業が始まります。
単純作業なのですが、一つとして同じことはない、トマトと会話しながら方法を決めていく作業なので気が抜けません。
ちょっと余計なこと考えていたり、こちらの都合で強引に引っ張るとパキンと折れてしまうのです。
ガチなんです。トマトと私の真剣勝負!
あ、勝負じゃないな、ダンスに近いかも。
楽しくて夢中になってあっという間に一日経っちゃうんです。
デスクに座ってPC眺めてまだ1時間も経ってないのぉという不毛な時間があったなんて嘘のようです。
生きるということ
楽しむということ
真剣に取り組むということ…etc
知っていたけど、わかってはいなかったことを私はいまここで学んでいます。
もう一度、踊ってみようかな。